イールドファーミング (Yield Farming)

DeFiで暗号資産を貸し出したり、流動性を提供したりすることで報酬を得る運用方法。

イールドファーミング(Yield Farming)とは?仕組み・リスク・始め方を徹底解説

イールドファーミングの概要

イールドファーミング(Yield Farming)とは、暗号資産をDeFi(分散型金融)プラットフォームに預けることで、利息や報酬を得る運用方法です。

日本語では「利回り農業」とも呼ばれ、資産を“育てて増やす”イメージから名付けられています。

DeFiプロトコルに資金を提供し、トークン報酬(例:ガバナンストークン)や手数料収益を得るのが特徴です。

仕組み

流動性提供(Liquidity Providing)
ユーザーがDEX(分散型取引所)の流動性プールに暗号資産をペアで預ける。
例:ETHとUSDTをUniswapに預ける。

プール報酬の獲得
預けられた資金で他ユーザーの取引が行われ、取引手数料の一部が流動性提供者(LP)に配分される。

追加報酬(インセンティブ)
プロジェクトによっては、独自トークン(例:CAKE、SUSHI)を報酬として付与。

主な運用方法

DEXでの流動性マイニング
Uniswap、PancakeSwapなどでLPトークンをステークして報酬を得る。

レンディング(貸付)
AaveやCompoundに資産を預けて金利を得る。

イールドアグリゲーター
Yearn Financeのような最適利回りを自動で選ぶサービスを利用。

メリット

高利回り
年利(APR)が数十〜数百%になることもある。

自動で複利運用(APY)可能
再投資機能により効率的に資産を増やせる。

プロジェクト支援
流動性提供によってDeFiエコシステムの発展に貢献できる。

デメリット・リスク

インパーマネントロス(IL)
預けた2種類のトークンの価格差が大きくなると損失が発生。

スマートコントラクトリスク
バグやハッキングで資産が失われる可能性。

スキャム・ラグプル
不正なプロジェクトによる資金持ち逃げリスク。

ガス代高騰
イーサリアム系ネットワークでは取引コストが高くなる。

代表的なイールドファーミングプラットフォーム

Uniswap(ユニスワップ)
最も有名なAMM型DEX。ETHペア中心。

PancakeSwap(パンケーキスワップ)
BNBチェーン対応。報酬はCAKEトークン。

Aave / Compound
レンディング型で金利収入を得るタイプ。

Yearn Finance
利回り自動最適化型。複数プロトコルを組み合わせて運用。

始め方の流れ

ウォレット(MetaMaskなど)を準備

資金(例:USDT, ETH, BNB)を入金

対応するDeFiプラットフォームに接続

ペアを選び流動性提供(Deposit)

報酬を収穫(Harvest)し、必要に応じて再投資

まとめ

イールドファーミングは、DeFiの中でも人気の高い資産運用方法であり、「資産を預けて報酬を得る」=銀行預金の進化形とも言えます。

ただし高利回りにはリスクが伴うため、信頼性の高いプロジェクトを選び、分散投資を行うことが重要です。