スリッページ (Slippage)

🔹スリッページ(Slippage)とは?

スリッページ(Slippage) とは、仮想通貨の取引を行う際に、注文時の価格と実際の約定価格に差が生じる現象を指します。

簡単に言うと、「思っていた価格で買えなかった・売れなかった」という状態のことです。

💡 スリッページの基本概念

たとえば、

• あなたが「1 ETH = 3000ドル」で購入しようとしたが、

• 実際の約定価格が「3010ドル」だった場合、

→ この10ドルの差が「スリッページ」です。

📊 スリッページが発生する主な原因

1. 市場の流動性不足

取引量が少ないと、希望する価格で注文を消化できず、次に近い価格で約定してしまう。

→ 特に小規模トークンや新興プロジェクトに多い。

2. 価格変動の激しさ(ボラティリティ)

価格が急に上下すると、注文を出した瞬間から相場が動いてしまうため、実際の約定価格にズレが生じる。

3. AMM(自動マーケットメーカー)の特性

UniswapなどのDEXでは、取引量が大きいほどプール内の価格が自動的に変動するため、スリッページが起こりやすい。

⚖️ スリッページの種類

種類 内容

ポジティブスリッページ 予定より有利な価格で約定する(例:安く買える/高く売れる)

ネガティブスリッページ 予定より不利な価格で約定する(例:高く買う/安く売る)

🧩 DEXでのスリッページ許容設定

分散型取引所(例:Uniswap、PancakeSwap)では、取引前に「スリッページ許容値(Slippage Tolerance)」を設定できます。

通常は 0.1〜1% が一般的ですが、流動性が低いトークンでは 5〜10% に上げる必要がある場合も。

🔸例:

スリッページ許容値を 1% に設定 → 約定価格が 1% 以上ずれると自動的に取引がキャンセルされる。

⚠️ スリッページと詐欺の関係(注意点)

悪質なトークンの中には、「スリッページを極端に高く設定しないと取引できない」ものも存在します。

これは**売れない詐欺トークン(スキャン)**の典型的な特徴であり、購入前に注意が必要です。

🧠 SEO向けまとめ

スリッページ(Slippage)とは、仮想通貨の取引時に発生する価格差のこと。

流動性不足や価格変動の影響で、注文時と実際の約定価格にズレが生じる。

DeFiでは「スリッページ許容値」を適切に設定することが、安全で安定した取引の鍵となる。

特に流動性が低いトークンでは、スリッページを理解してリスクをコントロールすることが重要。