MEV (Maximal Extractable Value)

マイナーやバリデーターが、ブロック内の取引順序を操作することで得られる追加の利益。

⚙️ MEV(Maximal Extractable Value)とは

MEV(最大抽出可能価値)とは、ブロックチェーン上でブロックを生成・並べ替える権限を持つノード(マイナー/バリデータ)が得られる追加利益のこと。

通常の取引手数料(Gas Fee)とは別に、取引の順序や挿入位置を操作することで得られる利益を指します。

🔍 MEVの基本構造

ブロックチェーン上のトランザクションは「順番」が重要です。

たとえば、同じトークンを売買する2件の取引でも、どちらが先に処理されるかで価格が変わります。

マイナーやバリデータはブロック作成時にこの順番を自由に決められるため、利益を最大化できるように調整します。

💡 MEVの発生パターン

種類

概要

フロントランニング(Front-running)

他人の取引を検知し、その前に自分の取引を挿入して利益を得る。

バックランニング(Back-running)

大規模取引の直後に取引を挿入し、価格変動を利用して利益を得る。

サンドイッチ攻撃(Sandwich Attack)

ユーザーの買い注文の前後に自分の買い・売りを挟み、価格差で稼ぐ。

清算(Liquidation)MEV

DeFiレンディングでポジションが清算されるタイミングを狙って報酬を得る。

🧠 MEVの仕組み

ブロック未確定の「メモリプール(mempool)」をスキャン

他ユーザーの大口取引やアービトラージ機会を検知

取引の順序・ガス価格を調整して自分の取引を先行・挿入

成功すればスプレッド(価格差)を利益として獲得

🧩 対策と改善策

対策手法

内容

MEV Boost / Flashbots

公平なブロック構築を目的に設計されたMEV抑制ツール。

プライベートメモプール

取引を公開mempoolに出さず、攻撃リスクを減らす。

暗号化トランザクション(Encrypted TX)

取引内容をブロック確定まで隠すことでフロントラン防止。

L2(レイヤー2)ソリューション

MEVの影響を軽減する構造を持つネットワークを利用。

⚖️ MEVのメリットと問題点

観点

内容

ポジティブ

アービトラージによって市場価格を均衡化する面もある。

ネガティブ

一般ユーザーの取引コスト上昇や公平性の欠如を招く。