PolygonとArbitrumの違いをわかりやすく解説|どちらを使うべき?
Ethereum(イーサリアム)は人気が高い一方で、ガス代の高さや処理速度の遅さが課題です。
これを解決するために登場したのが、スケーリング技術「Polygon」と「Arbitrum」。
どちらも「イーサリアムを速く・安く使う」ことを目的にしていますが、仕組みがまったく異なります。
この記事では、両者の違い・メリット・使い分けのポイントをわかりやすく解説します。
Polygonとは?(サイドチェーン)
Polygon(ポリゴン)は、Ethereumに対応した独立型のサイドチェーンです。
メインチェーン(Ethereum)と連携しながらも、独自のブロックを生成し、独自のバリデータで運用されています。
特徴
**独自のコンセンサス(Proof of Stake)**を採用 トランザクション速度が非常に速い(2〜3秒程度) ガス代はEthereumの数百分の一 NFTゲームやDeFiプロジェクトでも広く採用(例:Aave、Uniswap v3)
メリット
手数料が圧倒的に安い DeFi・NFTなど多くのDAppに対応 サイドチェーンとして自由度が高い
デメリット
Ethereum本体のセキュリティを直接利用していない サイドチェーン特有の**セキュリティリスク(ブリッジ攻撃など)**が存在
Arbitrumとは?(レイヤー2)
Arbitrum(アービトラム)は、Ethereum上で動作するレイヤー2(Layer 2)ソリューションです。
Ethereumのセキュリティをそのまま利用しながら、処理を別レイヤーで一時的に行う仕組みを持っています。
特徴
Optimistic Rollupという技術を採用 Ethereumのセキュリティを継承 トランザクションデータを圧縮して処理し、コストを削減 Arbitrum One / Arbitrum Nova など複数ネットワークが存在
メリット
Ethereumと完全互換&高い安全性 高速処理と低ガス代の両立 開発者がEthereum用DAppをほぼそのまま移行可能
デメリット
Polygonよりわずかに手数料が高い Rollup技術ゆえに出金に時間がかかる(約7日)
PolygonとArbitrumの比較表
比較項目
Polygon
Arbitrum
種類
サイドチェーン
レイヤー2(Optimistic Rollup)
セキュリティ
独自バリデータ
Ethereum本体のセキュリティ
処理速度
約2〜3秒
約4〜10秒
手数料
非常に安い(0.001〜0.01ドル)
安い(0.02〜0.05ドル)
主な用途
ゲーム・NFT・小額取引
DeFi・大規模資産運用
出金時間
即時
約7日(※公式ブリッジ利用時)
代表的DApp
Aave, OpenSea, QuickSwap
GMX, Uniswap, Sushiswap
どちらを使うべき?
初心者やNFTユーザー → Polygon 手数料が安く、NFTゲームやメタバース系プロジェクトが豊富。 初心者向けウォレット(MetaMaskなど)でも簡単に対応可能。 DeFiや資産運用メイン → Arbitrum 高セキュリティで大きな金額を扱うのに適している。 Ethereum互換が強く、DeFiプロトコルとの連携がスムーズ。
まとめ:PolygonとArbitrumの違いを理解して使い分けよう
要点まとめ
Polygonはサイドチェーン型で、独立性と低コストが強み。
Arbitrumはレイヤー2型で、安全性と互換性が強み。
どちらもEthereumの拡張技術として重要な存在。
目的(NFT・DeFi・ゲーム)に応じて使い分けるのがベスト。